そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

アウル・クリーク鉄橋での出来事(アウル・クリーク橋の一事件)

「アウル・クリーク鉄橋での出来事/アウル・クリーク橋の一事件」
ビアスの作品は初めて。悪魔の辞典もまだ読んでいない。
筒井康隆、かの御仁に”どうしようもない傑作”と言わしめた物がどんなもんか、興味津々で読み勧めると…


読後は呆然。久々に魂抜かれた。
物語は橋の上で男が死刑執行される場面に始まり、まさに直後の執行後の場面で終わる。
死に間際のものすごい臨場感、フォーカスのスピード、コントラストの強さ、
全てが、目の奥が痛くなるほどの”生”の研ぎ澄まされた感覚。
レンズを通して見るように、場面は歪んでぐるぐる回って揺さぶられる。
この余韻、まだうまく言葉に纏められない。
とにかくビアスの作品全部読みたいー!!