そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

方舟

久しぶりに。

『9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?』

地下施設に出かけた男女複数人が予期せぬ事態によって閉じ込められるクローズドサークルもの。

脱出するには誰か一人が人柱にならなければならない。

以下ネタバレあり。

 

途中まで、

何故殺す必要があったのか?一週間の猶予の前に出てきてほしくない理由があるのでは?殺人が起こればその犯人を1人生贄にするべきという心理になるから

 

→実際は土砂で埋まってないのでは?防犯カメラは録画を流したとか。

実際はすぐ助けを呼べる状態で誰かが犠牲になる必要なかったというオチでは?

 

などメモしつつ読んだ。そりゃカメラ出てきたらトリック疑うよね。

 

最後まで読んで、

→実際の出口へ誰か一人がボンベで脱出して、助けを呼ぶ選択肢は?出口の生贄問題が無ければ一週間くらい普通に待てるのでは?

が不明。

なんかその可能性潰す描写あったっけ?

麻衣ちゃんはもうちょっとサイコパスだったら良かった。普通に思いついたとしてもすぐ行動できないでしょ。その瞬発力の伏線なさすぎてただただびっくりする。

あととりあえず探偵役がポンコツです。なんでお前わざわざ呼ばれて来た設定盛られてんの?っていう。ちょっと面白い。あんなポンコツなら普通にメンバー内の人物で良くない?

 

○○だからこうなったのだ、という状況説明が多くて想像させる余地が全くない。ラノベとか説明の多い最近の風潮かなと思う。

電話で全てを明かすのもダルくて、それなら真実のみを告げて探偵役が「まさか…」って解けばいいのに。じわじわ下から上がる水のような閉塞感が味わえたのに。

そして主人公がリュックの中からボンベを背負う縄を見つけて「俺の分もあったんだ…」

的な、行間の全くない全て説明してくる作品でした。頭空っぽにして読むと楽しいかも。