- 作者: 服部まゆみ,鈴木一誌
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/08/24
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 180回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
優しいお父様。物語を読んで聞かせて、字を、世界を教えてくれる。この世の全て。
王は言う。「綺麗な姫、可愛い私の光の姫」
二人でずーっと一緒にいられたら良いのに。
召使のダフネは意地悪。夜毎枕元で繰り返される、「殺してやりたい」という囁き。
怖くてたまらない。
そんな中、兵士の動きが慌しくなり、民衆の暴動の中、レイア姫は連れ出される。
外に出たレイアを待ち受けていたのは…
ロマンチックな中世の世界から、いやもう、途中でドカンと否応無く現実に引き戻される感じ。
読者もこの世に強制帰還。
あの耽美な世界が崩れた事が心を騒がせる。いやだー戻りたい!
壊れなければこんなに愛しくは思わなかったろうな。
崩壊した世界のなんと美しいこと。
この感じならまた別作品も読んでみたい。