そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

ぼくは怖くない 他

ぼくは怖くない (ハヤカワepi文庫)

ぼくは怖くない (ハヤカワepi文庫)

立ち読みダッシュで流したものの、最後の数行がえらく気に入ってしまったので購入&再読。
2回読むもんでは無いかと思ったけど意外と面白い。


仲間と遊んでいた少年はある日隠された穴を見つける。
その穴には白い腕が見えた。
人間?生きているの?死んでいるの?
これは僕の秘密だ。
僕だけの秘密だ。


田舎の貧しい村、隠された秘密に足を突っ込んでしまった少年。
穴の中には少年と同じ年頃の男の子がいた。足輪をされガリガリにやせ細った姿で。
主人公と男の子の不思議な交流。自分のパンケーキを隠して穴に運ぶ主人公。
「4年生。きみは?」
「4年生」
「おんなじだね」
「おんなじだね」


中盤から男の子がどうして穴にいるか、事情が薄っすら分かってくる。
母親が少年に言う”大きくなってこの町から出て行かなきゃね”という言葉と
父親が呟いた”世界が間違っているんだ”という言葉、そしてラスト。
大事なことは子供の方が知っている。



砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫)

やっぱり無理だ。
ライトノベルちゅう先入観を抜いても、かなりもう全てが低すぎる。
全てが白々しくあざとい。


ある日現れた転校生。彼女は自らを人魚と名乗るかなり頭のアレな女の子。
”陸に上がったから足が痛い”と言って足を引きずり、
”私は一瞬で泡になって消える事ができる”と言いはる。大真面目に。


実弾を込める事に忙しい主人公なぎさはリアリスト。
一方、転校生は嘘か本当か分からない、甘い甘い砂糖菓子の弾丸を打ちまくる。
辟易しつつも、次第にそのあやふやな魅力に心を移して行くなぎさ。
太ももの痣、大きなナタ、捨てられた犬の死骸、
全てがひとつに繋がるとき、救いようのない事実が突きつけられる。


最後の引きこもりの兄が外へ出る件との絡ませ方も鬱陶しいったら!
してやったりですかそうですか。
ラノベだからと読みもせずに拒否るのはどうかと思ってたけど、
これはもうそれで良いかもしんない。もうイラネ。