そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

異色作家短編集「炎の中の絵」「木製の王子」他

木製の王子 (講談社文庫)

木製の王子 (講談社文庫)

生首はピアノの上というアーティスティックな惨事が起きた白樫家。
子供は親から一文字ずつ取るという変な家。芸術家の親父。
家族全員が持っている紋の入った指輪。


とにかく名前覚えられない!
烏有さん出てくるよ。話的にはイマイチ。


炎のなかの絵 (異色作家短篇集)

炎のなかの絵 (異色作家短篇集)

こんな人もいたんかー初読。面白かった。
「夢判断」冒頭にこれはせこい。
「保険のかけすぎ」
愛は土壌(人間)が痩せれば枯れる。
ラストに至っては結局はおしどり夫婦だなぁ…なんて。
「ああ、大学」面白すぎる。ああ、大学に行っていれば!
「少女」読み手は一人残らず「行っちゃだめー!!」と叫ぶはず。


話のアイデア・ネタ共に一級。が、私はもうちょい情感のある雰囲気の方が好き。
全体的に文章の切れが良すぎる。超短編なのでその方がテンポ良いのかな。


現在ランク
やっぱ一位は譲れず「一角獣・多角獣」
「13のショック」
「炎のなかの絵」
「くじ」
あと16冊。読むの勿体無いけど早く読みたい。


法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

中西智明の短編収録というエサにまんまと掛かる。
タイトル効いてます。「ひとりじゃ死ねない」
作者が頑張ったネタよりこっちの捻りに票を入れたい。やるじゃん。
他にもため息ものが数点。
「誰がベイカーを殺したか?」
こんなんアリですか、マジですか。
「脱出経路」
これ大好き。よくある不可解密室脱出もの。だけどめったに無い出来。
めちゃめちゃラストが綺麗。


法月の本を買う日が来るとは思わなかったけど、これは良いわ。