そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

【ブルーワールド】R・マキャモン

この人やっぱりなんて素晴らしいの!と再確認。
初めの出会いは8年前、スワンソング。えらい感激してそれから読み漁り。
あまり刊行が無く、何を読んだんだっけ…
「魔女は夜ささやく」や「スティンガー」「マイン」「ミステリーウォーク」くらいしか無かった。
とにかくこの人は長編に秀でた作家に間違いないと思ってた。
ところがこの作品。


スズメバチの夏
メーキャップ
死の都
ミミズ小隊

キイスケのカゴ
アイ・スクリーム・マン
そいつがドアをノックする
チコ
夜はグリーン・ファルコンを呼ぶ
赤い家
なにかが通りすぎていった
ブルー・ワールド


珠玉の短編・中篇がぎゅぎゅぎゅ〜〜と詰まってて、
グリーンファルコンなんて、もう言葉に出来ない。・゜・(ノД`)・゜・
キングより人物描写に長けているなぁ。
表題作であるブルー・ワールド、こちらもすごく良かった。ポルノ女優に恋をした神父の話。


次点
【クリスマスに少女は還る】キャロル・オコンネル
読み終わった後の余韻がすごかった。
どわ〜〜っと押し寄せるような波が…
感想を言おうにも、声にならない言葉が喉に詰まる感じ。
不覚にも珍しく泣けてしまいました。またこのタイトルがね…


15年前に誘拐された殺害された双子、犯人は逮捕され事件は収束したかに見えた。
しかしクリスマスが間近にせまる日、15年前と同じような手口で誘拐事件が起こる。
犯人は今も服役中。…なのに何故?
誘拐された少女は部屋から洗濯のシュートを使って逃げ出し、親友と落ち合う。
寒い地下室で生き延びるために身を寄せ合い、励ましあい、奮闘する二人。
括り付けられた凶暴な犬。噛まれた足の傷。キノコ。それの観察日記。お墓の土。
この辺の件がリアルで情景が否応無しに頭に映し出される。二人の運命は…