- 作者: ディーノ・ブッツァーティ,脇功
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1990/06
- メディア: 単行本
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大切な積読本、ブッツァーティの未読の1冊。
以前「7階」「待っていたのは」を読んで、この不思議な世界の虜になった。
”人生はなんと列車に似ていることか”という「急行列車」や、
あれよあれよと、自分の意思に関わらず死の床へ流されてしまう「七階」、
暗喩を込めて人生を描いているものが多くて、そのやり方というかセンスがもう…
「竜退治」
山奥へ竜を仕留めにきた人間は、激闘の末に龍とその子供2匹を仕留める。
その息絶えた体からは煙が立ち上り、その煙が肺に入り・・・初めて自分たちが何をしでかしたかを知る事になる。
竜は神の使いとしてじゃなく一匹の動物として描かれていて、
いくら傷つけられても叫び声を上げず、洞穴の中にいる子供を守ろうとする。
傷つけられた我が子を舐める仕草はただの獣のようで、もう余計切ない。
なんという人間の業の深さ!泣けてくる。
七人の使者
大護送隊襲撃
七階
それでも戸を叩く
マント
竜退治
Lで始まるもの
水滴
神を見た犬
なにかが起こった
山崩れ
円盤が舞い下りた
道路開通式
急行列車
聖者たち
自動車のペスト