そして円環はひらく

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実験小説ぬ

実験小説 ぬ (光文社文庫)

実験小説 ぬ (光文社文庫)

帯!「絶頂期の筒井康隆を彷彿させるアイデア」ってどんだけ喧嘩売ってんねん!
挑戦的すぎ。ハードルあげすぎ。帯作る人、もうちょっと考えて上げて下さい。


帽子の男/喇叭/遠い/カヴス・カヴス/お薬師様/雨/線によるハムレット/小さな三つの言葉/壺売り玄蔵/參
何かいる/タイム・サービス/再会/隣町/行列/海驢の番/貰ったけれど/砂子/ワシントンの桜/ベートーベン
は耳が遠い/黄金の果実/箴言/生徒/穴/進めや進め/カフカに捧ぐ


と、それは置いといてまぁ全編面白いじゃないの。満足。
道路標識の男の家族構成に思いを馳せる「帽子の男」。アイデアだけでオッケー。
「お薬師様」これはもっとうまく作れるんじゃないかなぁって気はするけど十分面白い。
「雨」悲しいなぁ。しょーもないラリった男の無自覚の涙が切ない。
殺してしまった妻から酒を作って飲む「小さな三つの言葉」、
日本人らしくない。このテイストは大好きかも。