- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 文庫
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作品自体は良く出来た秀作。
スピードで一気に読ませる。そして綺麗に理解できてスッキリする。
場所はルーヴル美術館。ソニエール館長の異様な死で幕を開ける物語。
自らの血により暗号が施され、その体は何故かダヴィンチの人体図を表していた・・・
特筆すべきは何より「謎」。ダヴィンチの絵に隠された謎、
キリストとその妻(娼婦と言われる)マグダラのマリアの存在、受け継がれる「聖杯」の意味。
事件の首謀者に関しては伏線の張り方がまぁ綺麗。で、ちょっと容易。
「執事は今の音が聞こえなかったのか」的なさりげない問いかけでちょっと心に引っかかるようなパス。
車にティービングを拉致る件とか・・・
あとは最後の対決シーンで、銃器携帯により止められそうになる所を振り切ろうとする、
威厳と人を見下ろす尊大な態度。
どっかで見た光景だぞ・・と読み手が勘付きそうになった所で間髪置かずに正体晴らし。
あとはティービングとのイメージの一致。
伏線を追って陰謀の人物は分かってしまったけど最後まで楽しめた。
何より最後、ソフィーの真実が明かされるシーン。
あまりに祖母の家の明かりが暖かくて、ソフィーの視点で私にも情景が広がってちょっと感動。