そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

どんどん橋、落ちた

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)


10年ぶりだかの綾辻行人でした。やーあの頃殺人鬼おもろかったなーネタとして。


読者挑戦型はきつい。伏線の見落とし無いように頭使って読んじゃうので
仕掛けで騙されるのは不可能。
どんどん橋は:
一番のサプライズは”普通に橋を使って行き&丸太橋を渡って帰ってくる”
と思えばそれを妨げている項目を取り除けば良いだけ。
時間の叙述仕掛け(昔と現在を交差させる)は無いので、
つまり単純に、壊れて小学生のユキトですら渡れない=通常の人間には渡れない
橋を渡らせるには…


ぼうぼう森の方は仕掛けが綺麗にわかるので、伏線の全てをなぞるも良し。
何年前だかにあったらしい不幸な事故と犬の方の里子の件。
子供を盗むなら猿の方がしっくり来るのに…と思っていると
カラーボールの件が再度登場。なるほどこれかと納得。
真面目になぞってトリックを考えてバカですか私は。


しかしタケマル、犬ですか…良いんですか。


七つの黒い夢 (新潮文庫)

七つの黒い夢 (新潮文庫)

久々に乙一読むかぁと手に取った本。大したアンソロジーじゃなかった。
裏表紙の文句「ダークファンタジー7編」には頭を捻る。
これをダークファンタジーと呼んでくれるな。
謳い文句にいちいちケチつけてたらキリ無いけどな。

乙一
恩田陸
北村薫
誉田哲也
西澤保彦
桜坂洋
岩井志麻子

中では「哭く姉と嘲う弟」が面白かった。
あと「天使のレシート」。
この世の天使、バイト先のコンビニで男の子と出会う。
天使はその子の妹を植物状態にさせるため遣わされたが、
知らずに出会った男の子に情を持ってしまう。
天使は任務に自責の念を感じ、結局実行できない。
が、ひょんな事から死のリストの帳尻合わせが起きる。
いや、これははじめから…




スッキリした頭になりました。
やっぱ大作の合間にはガス抜きしなきゃね。意外と良いリフレッシュになるんだなこれが。