そして円環はひらく

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キリンヤガ

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

キリンヤガ (ハヤカワ文庫SF)

とにっかく面白かった。
「進化は、文明は、敵か見方か」これだけでは語れない。


古きよきキリンヤガ、自分の時代ですら体験したことの無い理想郷を造ったコリバ。
文明を否定して、童話により住民の好奇心の芽を潰す。
西洋文明を学びPCで天候を操るコリバはもう自らの言うキクユ族じゃない。そんな大地にはンガイもいない。
静止したジオラマの大地は歪んでいる。


コリバは個人としてのユートピアに対する思いが強すぎたと思う。
一個の人間は全体を操る存在にはなれない。
「空にふれた少女」は再読の価値アリ。