世界の中心で愛を叫んだけもの (ハヤカワ文庫 SF エ 4-1)
- 作者: ハーラン・エリスン,浅倉久志,伊藤典夫
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1979/01/01
- メディア: 文庫
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すごい有名なので、こんなにぶっこわれた人だとは思ってなかった。
もっと古典的な名作で硬いのかと思ってた。
面白すぎる。
すっごい面白い作品と飛ばし読みしないと読んでらんね作品とがあるけど、全体的に読後感の印象が良い。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/11/28
- メディア: 文庫
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面白いけど。”けど”何だかな・・・足りないって印象。
あんな世界観の、未来を予見して喋る案山子が出てくるならもっとトランスさせて欲しい。
頭おかしくさせて欲しい。島の中にリアリティが無いと主人公は言うけど、ありありですよ。
むしろ島外の刑事のいる世界の方がぼやけてて、あっちに帰りたくないっていう主人公が分からない。
「あっちに帰ったら逮捕される、刑事に殴られる。帰れない」ってそんな感覚、あの島にいて持ってるか?
- 作者: アガサ・クリスティー,中村妙子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/04/16
- メディア: 文庫
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ここ一番でした。すごい。1冊保存用で置いておきたい感じ。
ラストの「一人ぼっち、でも彼女がそれに気づかずにすむように」という一文は切なくて怖くてたまらなくなった。
ロドニーの妻に対する庇護を感じて、切なくなった一瞬後にゾクリと来る。
遠い地で自分と向き合い、自らの罪を認め、帰ったら謝罪と償いをしようとしたジョーン。
そして家に着き、彼女の取った一言は自身のアイデンティティ存続の方だった。
愛を知らない自己援護の強い彼女を、旦那は哀しい目をしながら受け入れている。
でも受け入れるって、この場合「諦める」と同義。
自分の見たい世界だけを見て生きるジョーンは、何度も、必要とされている自分を思い返すだけの彼女は、
そうしないと生きていけないなら、その選択は幸せなのかもしれない。