そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー(2)

綾辻「意外な犯人」とブッツァーティ「何かが起こった」以外は初読。
ブッツァーティはやっぱり文句なし。何年経って何度読んでも好き。
でも綾辻さんの”僕だったらこう書く”というアイデア、私的には却下だな。


ー降りて振り返って列車を見て驚愕する。自分達の乗っていた列車自体が災厄だったー
ってアイデアだけど、降りちゃ駄目。
想像のつかない恐怖に向かって突っ込む、それから外れられない、のが醍醐味なのだから。
列車とはなんと人生に似ている事か、という作品の意図する所が生きない。
有栖川さんの方が誠実な解釈。

「親愛なるエス君へ」
面白い!拍手ー!
素直に騙された。お手本のような綺麗な作品。