どんでん返し★ミステリ寄り★
★ミステリ寄り★
私のベストはやっぱりクリスティ著「アクロイド殺し」。
何が凄いって、一見読者騙しのような作品が、実はよく読むとフェアで反則を逃れていること。
この作品のキーは途中で明かされる、一見なんてこと無い事実。
ある意味これがトリックとして一番衝撃的かも。
この重要性を読み落とすと「アンフェアだー!」となること請け合い。
ネタバレするので詳しくはこちらへ→アクロイド殺し
こちらもお薦め。デニス・ルヘイン著「シャッターアイランド」。
孤島、精神病院、謎の失踪、少女の夢、このワードだけで最後まで楽しく読める。
結末としては予想通りになるけど、大満足の作品。
そして外せないのがキャロル・オコンネル著「クリスマスに少女は還る」。
これは読後の余韻がハンパ無い。
状況が目の前に否応なく映し出される表現力に脱帽。
現場にいるかのような緊迫感で引き込まれ、最後までぐいぐい連れて行かれる。
サスペンスとしても、物語としても、どことっても文句なしの超大作。
最近読んで度肝抜かれたのがガイ・バート著「ソフィー」。
全ては語り手のフィルタにかかった昔の思い出で、読者にはチラチラと断片的にしか見せてもらえない。
それが逆に想像力を掻き立てられ、魔力的な力を持つ少年時代の世界にどっぷりと浸かる事ができる。
後書きで提示される「暗喩」の解釈を楽しむのが吉。
日本では、服部まゆみ著「この闇と光」が素晴らしい。
あまり多くは言えないけど、とにかくズドンと付き落とされる。
大好きな作家、麻耶著「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」。
万人にお薦めできる作家じゃないけど、欠点もある(笑)んだけど、どうしても好き。
そして個人的に一番好きなのがこれ。自分でもなんとも病的というか。
個人的にはグロ好きなので、安孫子「殺戮に至る病」もお気に入り。
事実の差し込み部分に感心しまくり。完成度高いと思う。
えーここの部分はそいうい意味だったの!?って。客観的事実を読者が勝手に違う方に取って騙されて…
思わず読み返した。
ただやっぱり海外作品の方が平均が高いかなと思う。
<日本>
「向日葵の咲かない夏」道尾秀介
「クラインの壺」岡嶋二人
「慟哭」貫井徳郎
「殺戮にいたる病」安孫子武丸
「館シリーズ」綾辻
「ハサミ男」「鏡の中は日曜日」殊能
「螢」「烏」「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」麻耶雄嵩
「星降り山荘の殺人」
「悪意」「容疑者Xの献身」東野圭吾
「噂」荻原浩
「倒錯シリーズ」折原一
「ロートレック荘事件」
「盤上の敵」北村薫
「この闇と光」服部まゆみ
<海外>
「アクロイド殺し」「検察側の証人」他多数クリスティ
「殺人交叉点」フレッド・カサック
「シャッター・アイランド」デニス・ルヘイン
「歯と爪」ビル・S・バリンジャー
「治療島」セバスチャン・フィツェック
「二壜のソース」ダンセイニ
「悪童日記」アゴタ・クリストフ
「さむけ」ロス・マクドナルド
「ソフィー」「体験のあと」ガイ・バート
「悪を呼ぶ少年」トライオン
「幻の女」アイリッシュ
「クリスマスに少女は還る」キャロル・オコンネル