そして円環はひらく

ただの読んだ本メモ、人が読む用には書いていません

コーパスへの道、ババ・ホ・テップ

現代短篇の名手たち1 コーパスへの道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

現代短篇の名手たち1 コーパスへの道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

「シャッター・アイランド」で読みやすいとナメていたら、地味で退屈で中々ページが進まない。読み手を選ぶと思う。
ただ「グウェンを探して」と次の戯曲「コロナド」は文句なしの面白さ。
グウェンのスピンオフというより、コロナドの方が本筋かな。この2作品は他のものを全て忘れるほどのインパクトだった。

現代短篇の名手たち4 ババ・ホ・テップ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

現代短篇の名手たち4 ババ・ホ・テップ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

テキサスのキングとな!?なるほど確かに「草刈り機を持つ男」はキングの好みそうな設定。でも不思議と全然違うけどね。
1作品目「親心」こう来るこう来る…きたぁ!という爽快感と、ランズデールってベタなの??っていう不安。
「ステッピン・アウト、一九六八年の夏」趣味悪い…死体になってからあんなに弄んじゃイカン。
「草刈り機を持つ男」面白い。これは是非長編に。もっともっと読みたい。
盲目の男が全く魅力的じゃない所が良い。神に愛される存在でもないのに、彼の行動は(結果として)福音に満たされている。
それが逆に禍々しい。
次の「ハーレクイン・ロマンス〜」も中編ながら中々の読み応え。
ゴジラの一二段階矯正プログラム」「恐竜ボブのディズニーランド巡り」こういうの大好き。


王道の感覚を少し横道にそれた作風。堂々と楽しむには少し不謹慎な感じがする。うーん異色。